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笠菅山・天スギツアー その7  「ラクダのこぶスギ」

 みなさん、こんにちは。 天杉太郎です。

 新潟の桜も咲き始めました。しかし、昨日も執念で行った中ノ沢周辺の天スギ調査は雪でした。

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 典型的な冬型で青空と吹雪がコロコロ変わりました。こうした中、竹内さんと六時間半も山中を動き回り、スマートホンのGPS機能とGPSアプリ「My Tracks」を使って天然スギの位置を正確に記録、「カシミール3D」と言うフリーソフトを使って国土地理院の地図上にその位置をプロットすることに成功しました。これは画期的なことです。ひと昔前であれば、何十万と言う金額、大きな装置を担いでの調査であったものが、実質投資金額0円、ポケットに入れたスマホで実現できたのです。

 そして、今回も天然スギとの新たな出会いが多くありました。そのうちの一本、

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 どうですか。立派な天スギでしょう。雪が消え始め藪こぎミックスの道中、エゾユズリハとジンダケの藪には参りました。竹内さんの持久力にはただただ脱帽でした。

 さて、今回は「笠菅山・天スギツアー その7」をお約束通り「ラクダのこぶスギ」と題してお送りします。

 赤い鉄塔を過ぎて笠菅山山頂までの尾根筋、この様な天スギが出てきます。

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 典型的な根曲がりのスギです。しかし、それにしても変な形です。それにどこが「ラクダ」なのでしょうか。次の画像を見てください。

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 誰でも知っているフタコブラクダです。なんとなく分かってきましたね。

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 天スギがフタコブラクダのコブと首にそっくりなんです。

 冗談はこのくらいにして、どうしてこの様な樹形になったのでしょうか。
 次の画像を基に考えてみましょう。

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 写真画像①の部分は良く見られる根曲がりです。写真の天スギの左上から右下へと地面が傾斜していますから、積雪の沈降圧で必然的にスギの根曲がりが生じます。

ポイントは②「ラクダのこぶ」ですね。根曲がりしたスギは何としても幹を起こそうと「あて材」を形成させながら幹を起こし垂直に持ち上げます。そこで、誰かがこれは使えると②の部分で伐ってしまったのですね。根曲がりスギの利用ではふつうのことです。伐採された後このスギは伐採痕を表皮で被い、腐朽を防ぎました。ここが「ラクダのこぶ」となったのです。

 次に③の部分です。もともと伐採位置より下にあった一次枝が伐採後に成長したものか、伐採後に萌芽した萌芽枝が成長したものかは分かりませんが、主幹を伐られたスギは必死になって次の幹を形成しようとしたのです。
下向きに出た枝が幹になるべく成長しようとしたためか番号③の下部分の「あて材」形成は相当なものです。

 この成長にともないこのスギの重心は外側へと移ります。根曲がりの上にさらなる根曲がりとなり、そのままではひっくり返ってしまいます。そこでこの天スギは④の部分から支持根を下へと伸ばし、あて材部分③を支えられるに根を成長させたものと思われます。

 不屈の精神力!!と人では言われるところでしょう。
 「Never Give Up 」 天スギの生き様は、この一言で表せるような気がします。

 次回も笠菅山・天スギツアーをお送りします。乞うご期待!!




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コメント

らくだのコブ杉、面白いですね。
重心を取るために新たな根も成長したわけだから、
相当のエネルギーだと思います。主幹を伐られた場合、
成長のための栄養はどこから供給されるのでしょうか。
土壌が肥えた土地なのでしょうか。

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