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「天杉講座」と「アマチュア森林学」

 みなさん、こんにちは。天杉太郎です。
 今回は、ちょっと趣向を変えて、「天杉講座」と「アマチュア森林学」と題してお送りします。
 「越後の天杉日記」も回数を重ね(今回で89回になりました)、なんとか少しづつでも、内容の深みと広がりを持ててきたかなと思っています。それに、これからのブログで予定しているテーマも「杉峰・屋敷岳・峠の天スギ・ササラ沢・大清盛・タテヤマスギ・佐渡の天スギ・最上の天スギ」と話題には事欠きません。このように天スギについて調査し、まとめて来ると、特に主テーマとなる天スギの樹形についてはなおのことですが、一度樹木に関する基本的な専門用語・知識をまとめ、勉強しておきたいと考えるようになりました。「越後の天杉日記」の今までの内容、これからの内容をより良く理解してもらい、さらに興味を深めてもらうためにも必要なことと考えています。
 そこで、以前一度ご紹介した「紙谷先生の天杉講座」を、そして今後5回くらいの予定で、天スギ樹形を理解するための「天杉太郎のアマチュア樹木の基礎講座」と題してお送りしようと思います。

 今回は、その前段として、「紙谷先生の天杉講座」と「西口親雄・アマチュア森林学のすすめ」についてご紹介したいと思います。

 「紙谷先生の天杉講座」は、現在、新潟大学・副学長の紙谷先生に天然スギに関するいろいろなお話をお聞きし、その内容を基にできるだけわかりやすくテーマ毎にまとめ、紙谷先生に確認・添削をお願いしたものです。天然スギを知るための基礎的知識が分かりやすく載っています。あらためて紹介します。
 クリックしてみてください。⇒ 天杉講座  (サイト画面最後にある葉っぱの形の「戻る」アイコンは使わずにお願いします。)

 つぎに、現在の天スギ調査活動の、またこれからのアマチュア勉強会のベースになっている「西口親雄・アマチュア森林学のすすめ」について紹介してみたいと思います。
 次の写真を見てください。西口親雄著「森林への招待」と「アマチュア森林学のすすめ」です。

    ア-1    西口親雄氏の著書

 これらの本は、私が森林インストラクターの資格取得の勉強中によく読んだ本で、私の様な森林・樹木の専門外者には非常にわかりやすい、その後の森林インストラクターの活動にも大いに役立った本でした。是非購入し、読んでもらいたいと思います。
 今回この本を紹介したいと思ったのは、西口氏が意図するこの本の題名の一部でもある「アマチュア」と言う言葉の意味・意図をみなさんにも知ってもらいたかったからです。それでは、あとがき「アマチュア森林学のすすめ」から一部を要約・紹介させていただきます。(西口氏の意図からすると問題ないと思いますが、著作権的に問題あればいつでも削除します)

 西口氏は森について、森は巨大な生物社会であり、ひとつの生態系であって、そのなかには、さまざまな研究分野があり、それぞれの専門家がいる。樹木・野草・きのこ・蝶・蛾・甲虫・土壌動物・病原菌・育林・土壌・水・水生昆虫・防災の専門家など、さらに国有林の独立採算制を論じるには、森林経営学や林業政策学などの専門分野・専門家もいる。森に関する学問には、こんなに多くの専門分野があり、専門家がいる。とした上で、しかし、どの専門家も自分の専門分野を離れると、もう一人のアマチュアとかわらない。つまり「森」の専門家というものは存在しない。西口氏自身、森林の専門家をめざしたそうですが、それは無謀な試みだったと。各分野とも高度に専門化し、森すべての分野に関する専門家になるのは、不可能だったと言っています。
 そして、西口氏は森の専門家になることをあきらめ、森のアマチュアになることにしたそうです。アマチュアなら、気楽にものが言え、周囲の評価は気にすることもない。こう割りきると、森の研究はとてもたのしいものになったそうです。森という宇宙を勝って気ままに研究できるのは、アマチュアしかいない。森林はアマチュアが研究できる数少ない分野なのだと言っています。
 最後に、『そこでみんなにすすめたい。森の研究をはじめることを。対象はなんでもよい。好きなところからはじめるとよい。そして、観察したこと、考えたこと、おもしろいアイデア、なんでも発表すること。アマチュアの言葉で、となりの別のことを研究しているアマチュアにもわかる言葉で。そうすると、みんなの森の全体像がみえてくる。そうすれば、森のせまい分野しか知らない専門家よりは、よほど森のことがわかってくる。森のことは森の専門家に聞け、という。しかし、森の専門家に聞いても、すっきりした答えはかえってこないだろう。当然だ。森の専門家なんていないからだ。みんな、森のある部分の専門家にすぎないからだ。』と結んでいます。

 実は、このことを的確にアドバイスしてくださったのが、竹内さんでした。ご専門は森林経営学とお聞きしていますが、「天スギの実態を知る人は少ない。とにかく天スギを見て周り、克明に記録し、それを発表したら」っと。このアドバイスをそのまま実行したのがブログ「越後の天杉日記」であり、その発展系が「中ノ沢・天スギ研究会」なのです。
 本当に良い出会いをさせて頂いています。感謝、感謝。

 次回からは、天スギの樹形を理解するための「天杉太郎のアマチュア樹木の基礎講座」をお送りします。乞うご期待!!
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コメント

なるほど、アマチュアというのは自由自在に
研究できるし、発言できるということですね。
あまり責任がない気軽さというか、おおらかさ
というか。
もちろん、深く深く知ろうとする専門家の
存在も大事だと思いますが。

森や樹木自体は、人間が区別している分野なんて
関係ないですから、枠にとらわれず、面白いと
感じるものを観察して調べて記録していくことですね。

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